ブログ

お一人様が亡くなった場合(法定相続人がいない場合)、残された財産は国のものになるの? 遺言書の作成をおすすめします!

1.お一人様が亡くなった場合の相続はどうなるの? 財産は国のものになるの?

 

①お一人様が亡くなったらだれが相続人となるの?

まず、相続人に関しては、民法により法定相続人が定められています。

この法定相続人がいない場合は、最終的には、亡くなった方の財産は国庫に帰属することとなります。(民 959条)

なお、法定相続人については、以下のとおりです。

 

〇第1順位・・・・子、その代襲者(孫)

〇第2順位・・・・直系尊属(父母、祖父母)

〇第3順位・・・・兄弟姉妹、その代襲者(甥・姪)

★配偶者は常に相続人

但し、法定相続人が順番にすべて相続を放棄(家庭裁判所への申立てが必要)した場合にも相続人がいないこととなりますので注意してください。

 

②法定相続人がいないと財産は国庫に自動的に帰属することとなるの?

国庫に帰属するまでには、次のような手続きがあります。

なお、手続きが終了するまでには、最低でも10カ月以上かかります。

(民 951条以下)

ⅰ)まず、相続財産は「相続財産法人」になります。

ⅱ)その「相続財産法人」を管理するために、「相続財産管理人」が選任されます。

ⅲ)「相続財産管理人」は相続財産に関する債権者などがあった場合には、その者に対して弁済しなくてはならないこととなっています。

ⅳ)債権者等に弁済し、所定の期間内に相続人として申し出る者もいなかった場合、

「特別縁故者」がいた時には、その者に対しても、財産が分与されることとなります。

以上の手続きが行われ、相続財産が残っている場合に、国庫に納められます。

(注)

今般の民法の改正により、令和5年(2023年)4月1日から、上記手続きが終了するまでの期間が最低6カ月と短縮されます。

また、「相続財産管理人」の名称が「相続財産清算人」に変更されます。

 

③「特別縁故者」とはどのような人なの?

特別縁故者とは、次のような場合の人をいいます。(民 958条の3)

ⅰ)被相続人(亡くなった人)と生設計を同じくしていた人

⇒例えば内縁の妻、生計を同じくしていた配偶者の連れ子など

ⅱ)被相続人(亡くなった人)の療養看護に努めた人

⇒看護師など対価を得て療養した者は、原則として対象となりません。

ⅲ)その他被相続人(亡くなった人)と特別の縁故があった者

⇒上記ⅰ、ⅱに準じる程度の縁故のあった者で、例えば生計を同じくしていたおば、おじ、いとことなど相続権のない親族など

 

但し、「特別縁故者」に該当すると思われる者は、財産管理人による相続人探索の最期の広告が終わり、相続人がいないことが確定してから、3カ月以内に家庭裁判所に申し出て、「特別縁故者」として認められないと財産分与が受けられません。

 

家庭裁判所への申立ての詳細については、以下のホームページからどうぞ。

特別縁故者に対する相続財産分与 | 裁判所 (courts.go.jp) 

 

2.国庫になる相続財産はどれくらいあるの?

2022年7月19日付け西日本新聞の記事によると、国庫になる相続財産は、2018~20年度、約600億円超で推移しており、2013年度と比べると、1.8になっているとのことです。

背景には、単身高齢者の増加。65歳以上の単身高齢者の世帯数は2020年の国勢調査で、671万世帯となり、2010年から1.4倍となっている。

さらに国立社会保障・人口問題研究所(東京)の推計では、2040年に896万世帯に上る見通し。この中には親族のいない高齢者も多く含まれるとみられ、今後も行き場のない遺産が国庫に帰属するケースは増える可能性があると記しています。

 

  

 

3.お一人様の場合、ご自分の財産はご自分の意思で処分を決めることができます。

  そのために、遺言書(特に公正証書遺言)の作成をおすすめします。

上記のように、お一人様が亡くなった場合、財産が国庫に帰属することとなります。

国庫に帰属する相続財産は多額に上っています。

そこで、ご自分の財産の処分については、ご自分が思うよう処分できるよう『遺言書』の作成をおすすめします。

 

これまで相続人ではない親族の方、友人などお世話になった方、福祉関係施設などへの寄附や財産を引き継いでほしいと思う方などに対して、「遺言書」を作成されてはいかがでしょうか。単に国庫に帰属させるのではもったいなく思います。

遺言書を作成する場合は、少し手間と費用がかかりますが、信頼性の高い『公正証書遺言』の作成をおすすめします。

ご自分の意思を是非、遺言書=『手紙』として実現されてはいかがでしょうか。

 

なお、遺言書(特に公正証書遺言)の作成についてのご相談は、じょう行政書士事務所まで。

ホームページはこちらからどうぞ。

 

【お知らせ】

じょう行政書士事務所では、『遺言基礎』講座を毎月第4金曜日に開催しています。

講座内容・参加申込みはこちらから。

関連記事

ページ上部へ戻る