ブログ

相続で遺産分割協議書がないとどうなるの?(相続手続きがスムーズにいくよう遺言書を事前に作成しましょう!)

1.相続で遺産分割協議は必要なの?

遺産分割は、亡くなった人(被相続人)の財産を共同相続人(配偶者や子など)の協議等によって分けることです。

相続人は、相続開始の時(亡くなった時)から被相続人の一切の権利義務を引き継ぐこととなります。

相続人が複数人いる場合で、相続すべき財産が土地、建物や預貯金など複数ある場合には、誰がどの財産を相続するかを決める必要があります。

相続人間で話し合って遺産分割の結果を取りまとめた文書が遺産分割協議書で、その協議書を作成する必要があります。

なお、遺産分割協議書は以下の相続手続きを行う場合に必要となります。

①不動産(土地、建物)の登記(相続による名義変更)

⇒令和6年4月1日から相続があった場合、3年以内に相続登記をすることが義務付けられました。

②預貯金の名義変更、払い戻し

③有価証券の名義変更

④自動車登録の名義変更

⑤相続税の申告         など

なお、相続人が一人しかいない場合には遺産分割協議書は不要です。

但し、相続人であることを示すために戸籍謄本などの相続関係書類は必要となります。

 

2.遺産分割協議が整わない場合どうすればいいの?

相続人間で遺産分割協議が整わない場合は、解決方法としては、家庭裁判所への調停・審判の申立てがあります。

なお、家庭裁判所へ必要な書類(相続人、財産目録関係資料等)を提出しなければならないので、時間と労力を要することとなります。

弁護士さんなど法律の専門家へご相談されるのも一つの方法です。

家庭裁判所への調停・審判は以下のホームページからどうぞ。

遺産分割調停 | 裁判所 (courts.go.jp)

 

3.遺産分割協議が整わない案件での相続財産はいくらぐらいが多いの?

裁判所の司法年報(家事事件編:令和3年)によると、遺産分割事件(調停成立案件)での遺産価格の内訳を見てみると、以下のとおりです。

1番目に多いのが、遺産価格 5千万円以下・・・約44%

2番目に多いのが、遺産価格 1千万円以下・・・約33%

以上のように、5千万円以下で、全体の77%、約8割を占めています。

<参考>

相続税基礎控除額  3,000万円+600万円×法定相続人の数

一般家庭において、遺産分割でのもめごとが多いことが窺えます。

 

4.遺産分割でもめている財産の内容で多いのは何?

上記資料での財産の内容を見てみると、以下のとおりです。

1番目に多いのが、土地・建物・現金等・・・約35%

2番目に多いのが、現金等・・・・約17%

3番目に多いのが、土地・建物・・・・約15%

(注)

現金等には、現金、預金及び有価証券等が含まれる。

 

以上のように、土地・建物・現金等、複数にまたがるものが多くなっています。

また、3番目の土地・建物には、自宅のみが対象となっているものも含まれていると思われます。

裁判所の司法統計年報は以下のサイトからどうぞ。

司法統計情報 | 裁判所 – Courts in Japan

 

 

5.上記のようなトラブルを予防するにはどうしたらいいの?

遺産分割協議においての相続人間でのトラブルを予防する方法として、生前に遺言書(特に公正証書遺言)を作成しておくことをおすすめします。

遺言書があれば、亡くなった後、相続人間で後遺産分割協議を行う必要はありません。

遺言者の相続人等へ遺言書に記載した財産分与の理由やこれまでの相続人への感謝の気持ちなどを併せて記載することにより、残された相続人に遺言者の気持ちが伝わり、トラブル予防に繋がることにもなります。

なお、兄弟姉妹以外の相続人には遺留分の権利がありますので、そのことを念頭において遺言書を作成された方がよい場合もあります。

 

6.特にお子様のいないご夫婦の場合、お二人とも遺言書の作成をおすすめします。

お子様のいないご夫婦の場合の相続人として、各々の両親や兄弟姉妹が関係してきます。

お子様がいないので、夫又は妻の財産の相続人は妻又は夫(配偶者)のみになると思っている方が多くみられます。

まず、夫又は妻の父、母が相続人として加わります。父母が既に亡くなっている場合、祖父母が健在であれば祖父母が加わります。

次に、父母が既に亡くなっている場合(祖父母も含む)は、夫又は妻の兄弟姉妹(既に亡くなっている場合は甥・姪)が相続人として加わります。

特に、普段あまり連絡を取っていなく疎遠となっている夫又は妻の兄弟姉妹と遺産の分割協議(全ての遺産を夫又は妻が取得する旨に同意をいただく)を行わなければならなくなり、その場合に精神的な負担(気苦労)が生じることが懸念されます。

問題なく同意されればよいですが、場合によっては遺産を巡ってトラブル(金銭的な要求)が起こるかもしれません。

兄弟姉妹には遺留分の権利がありませんから、全財産を配偶者(妻又は夫)に相続させる旨の遺言書を作成しておけばこのようなトラブルを防ぐことができます。

ぜひ遺言書(特に公正証書遺言)の作成をおすすめします。

以 上。

遺言書(特に公正証書遺言)の作成についてのご相談は、じょう行政書士事務所まで。ホームページはこちらからどうぞ。

<お知らせ>

じょう行政書士事務所では、『遺言基礎』講座を、原則毎月第4土曜日に開催しています。

 講座内容・参加申込みはこちらから。 

関連記事

ページ上部へ戻る